第4話 追記



すぎたさんのサイトに、2つの世界の時間の速さについてのデータを送った所、次のような指摘がありました。

しかし実は重大な問題がひとつだけあって、さて、光の園の 1 日って、いったい何時間なんでしょうね。あのミップルメップルの暢気な性格から何となく、光の園の 1 日って本当に地球の 100 年分くらいあるんだって言われても納得できちゃいそうですし。
    ( 杉の木工房 http://www001.upp.so-net.ne.jp/tsugita/index.html より )



正直、意表を突かれました。
自分が、1日は24時間という先入観に縛られていたことに気付かされました。
SFが好きでよく読んでいたのに....
自分の頭が固くなっていることに、情けなさを感じました。
すぎたさんは頭が柔らかいですね。


他の天体を舞台にした物語では、その天体の自転周期・公転周期は重要な要素の一つです。
たとえば、エドガー・ライス・バローズの「火星シリーズ」のエピソードで、火星に行った地球人の主人公が、地球の1年と火星の1年の違いにとまどうことがありました。
(この場合は、それがよい方向に働いたのですが。)




さて、
光の園の1日ですが、これは地球(=虹の園)と同じであると考えてよさそうです。


生物の体内時計は、昼と夜の周期に適合するようにできています。
海外旅行などで時差の大きな場所に行くと、生物の体内時計と実際の時刻がずれてしまい、日常的なリズムが狂ってしまいます。
その結果として、不快感やめまい・不眠の症状があらわれるのが、時差ぼけです。
ミップルとメップルには、そうした時差ぼけのようなものが見られないからです。
もし1日の長さが大幅に違う世界から来たとすれば、ほのかやなぎさとの生活リズムも合わなくなってしまいます。




火星シリーズは古いSF(20世紀前半のもの)ですが、今読んでも面白い作品です。
数年前に、創元SF文庫で全4巻の合本版として再刊されています。(元は全11巻)
高価で分厚い本ですが、興味のある方はぜひご一読を。